by sitigatu_atelier
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年があけてもう一月半の時間が過ぎてしまいました。
例年になく寒い冬ですが、このところ毎週のように厳冬大雪の宮城、青森通い が続いています。宮城へは災害復興の公営住宅計画の打合せや会議で、そして青森へは大雪のなか工事が進んでいる「青森の家」の現場へ。 思えばあとひと月ほどで「東日本大震災」からまる1年。岩手、宮城、福島の3県で現在、応急仮設住宅52,000戸、民間借り上げ住宅67,000戸、そして公営住宅やURの住宅10,000戸での仮住まいが続いています。 現在は復旧期と位置づけ、来年以降の復興期にむけて、すまいを自力で再建・取得が困難な方(高齢者が多い)に対する公営住宅建設が急がれるわけですがその計画作成チームの一員として登米市、大崎市、松島町を担当しています。 毎週のように訪れる宮城北部の市町は身も凍るような寒さで、2月も半ばというのに春の気配は微塵もなく、津波被害で破壊された家屋や施設が風雪にさらされている風景があちこちに見られます。 一方この厳しい季節のなか、慣れない仮住まいを続けている人を思うと、「復興はすまいから」と強く感じます。はやくしかも大量に供給しなければいけないすまいですが、まちづくりの視点、コミュニティーへの配慮、耐震性・断熱性の確保、省エネ・創エネへの配慮、地元材活用による地域活性化への期待・・それらをしっかりと受けとめ、織り込んだ計画が不可欠です。 考えてみると我々建築家が日頃めざしてきた課題やテーマが「まったなし」につきつけられているのでした。 「建築家という存在が社会に試されている。」そんな緊張感の中でこれからしばらく復興計画の只中に身を置こうと思っています。 さて、青森の現場は厳しい気象条件の中、透湿防水シートと100ミリの断熱材に包まれた快適な室内で、壁下地や造作工事が着々と進んでいます。 とは言っても、一歩外は大量の雪に覆われていて、資材の搬入や足場の確保に多くのエネルギーを使わなくてはならず、そんな中、軽装で軽快に動き回る大工さんたちにただただ感心するばかりです。 悪条件の中、完成にむかって確実に工事が進む「青森の家」にふれると、災害復興住宅づくりに勇気をもらっているような気がします。 Top▲ |
by sitigatu_atelier
| 2012-02-16 14:39
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